みなさん、目はお疲れではありませんか?
気づけばスマホを見ていたり、パソコンで調べもの、おうち時間が増えて動画ばかり見てしまったり・・・、と仕事以外でも目を酷使してしまっている方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も目の使い過ぎで目がシバシバしたり、肩や首がこったり、目の上が重くなってくることも・・・。そんな時に大活躍なのが、アイピローです。
アイピローとは?
アイピローとは直訳すると、“目の枕”ですが、目の上にのせて、適度な重みと温めたり冷やしたりすることで、目をリラックスさせるものが一般的に“アイピロー”と呼ばれています。また安眠を目的とするものはアイマスクと呼びわけているようです。
アイピローにおすすめの和ハーブ
・ヨモギ(蓬):キク科(キク科アレルギーの方は注意!)
浸かってよし、塗ってよし、嗅いでよし、燃やしてよしの万能和ハーブ。血行、新陳代謝の促進や、抗菌の作用もあると言われ、活用用途は色々。アイピローに入れれば、目のヨモギ蒸しになります。
・ゲットウ(月桃):ショウガ科
スーッとした香りの中に甘さのある香り。沖縄ではお餅を包んだり、民芸品を作ったりと古くから活用されています。緊張した筋肉を緩める作用もあると言われ、今大注目の和ハーブ。
・クロモジ(黒文字):クスノキ科
清涼感のある香りは心を落ち着かせてくれます。お茶にしても、入浴剤にしてもいい香りで大人気。心にも身体もリラックスさせてくれます。
・カキドオシ(垣通):シソ科
ハーブらしい爽やかな香りで、食べても美味しく、昔から健康茶として飲まれてきた和ハーブ。
入浴剤として使うと、体や心の疲れを癒してくれるそうです。
アイピローは、色々売られていますが、お家にあるものや100円ショップで購入できるもので、簡単に作ることができます。今回は和ハーブやハーブの香りを楽しめる、アイピローをご紹介したいと思います。
アイピローの作り方
【アイピローの材料】
・内袋用のお茶パック(小)2枚 (自分で小さい布袋で縫ってもよい)
・玄米、ケツメイシ(エビスグサの種=ハブ茶の原料)、アズキなど 100~150g
・自分の好きな香りのハーブ 適量
・ドライ和ハーブ:ヨモギ、クロモジ、月桃、カキドオシなどがおすすめ。
・ドライハーブ:ラベンダーやカモミール・ジャーマンなど
・ハンカチタオル 1枚 20㎝×20㎝ (新品でも使っているものでもOK)
・スナップボタン 1~2個
・裁縫道具(必要であればミシン)
ケツメイシ(エビスグサの種)
(左上)ゲットウ(右上)ラベンダー
(左下)カモミール(右下)ヨモギ
アイピローの作り方
1.ハンカチタオルを表面が見えるように、半分に折る。
2.短い一辺を残して、開いている2辺をチクチク縫う。
3.縫わなかった、開いている辺にスナップをつける。
4.お茶パック2枚に、玄米やハーブをミックスしたものを入れる。
5.③で作った袋に、④を入れてできあがり。
アイピローの温め方
・電子レンジの場合
約600W 30秒~1分 (お茶パックのまま、電子レンジの中で平たく広げ、温めます。)
電子レンジの性能や、ピローの置き方、ピローの中身の水分含有量の条件等によって、温まり方に差が出るため、ご自分で調整してください。
熱々の時もあるので火傷に注意!まず頭頂や首などに当て、気持ちのいいと感じる温度になったら目の上へ!
・鍋や蒸し器であたためる場合
時間は時々さわってみながら、5~10分ほど温めてください。
保存方法と交換時期
・温まりにくくなったり、香りがなくなってきたら、中身を取り換えるサイン。
・植物素材は、使用後、空気中の水分を吸うことで再び蒸気を生み出します。
水分の吸収前に続けて加熱すると、中のハーブが焦げたり、傷みます。1日に何度も使う場合は、アイピローをいくつか用意するのがおすすめ。
保存方法
チャック付きパックに入れて冷蔵庫で保存するとよいでしょう。
アイピローを使うといいこと
目を酷使すると、目の周囲の筋肉が凝り固まった状態になり、それが色々な症状の原因になります。
そんな時に筋肉をほぐすのが、じんわり温かいアイピロー。お風呂のように温めて、適度な重さが圧となり、血行不良を改善し、眼精疲労やクマなど目元だけではなく、肩こりや頭痛も楽になります。脳にも近いため身体全体が楽になるのを感じられることもあります。
また、中身の植物から出るほどよい湿気が目元を乾燥から守ってくれるのでエイジングケアにもよく、クマやシワ、くすみの改善など美容的な効果も期待できそうです。
また和ハーブを入れた場合、やさしい香りで心も身体もリラックスすることができます。
アイピローの使い方
「寝相が悪いと使えないですよね。」という質問を受けたことがあるのですが、アイピローはぐっすり眠る時ではなく、疲れが溜まった時や少し休憩したい時に数分~10分ほど使います。
使い方は、温めたアイピローを仰向けで目元全体を覆うようにして乗せるだけ。
また、座ったままずっと顔を上に向けているのは疲れるので、背もたれがあって後ろに寄りかかれる椅子やソファなど、少しでも身体に負担のないところで使うのがおすすめです。
私はアイピローを目だけではなく、首が冷えた時やちょっとお腹が痛い時にも気軽に温めることができて、気持ちがいいので活用しています。
さらに、温めたアイピローのカバーの中に、お気に入りの精油(アロマオイル)を一滴垂らしたティッシュペーパーを一緒に入れると、いい香りがして、よりリラックスできます。
最後に
夏に収穫した和ハーブはドライにしておくと、秋や冬でも使うことができます。秋でもクロモジ、月桃、カキドオシは収穫でき、ヨモギは花をつけているものは花や蕾がとても香りがよいので、是非収穫してみていただければと思います。和ハーブ香るアイピローで、ほっと一休みしませんか?
◆参考文献
「和ハーブ図鑑」:古谷暢基/平川美鶴 《一般社団法人和ハーブ協会》
「ゆるめる温める巡らせる」鈴木七恵著
「あたらしいアロマテラピー事典」木田順子 著
◆参考サイト
「キナリノ」現代人の疲れ目に『アイピロー』で目元ケア&リラックス | キナリノ (kinarino.jp)
「疲れ目、眼精疲労対策サイト」目枕(アイピロー)の種類と効果・使い方 | 疲れ目・眼精疲労対策サイト (tsukareme-ganseihirou8.com)
「健康入浴剤のご案内」手作り入浴剤の情報【おすすめ手作り方法と効果・効能】 (bath-time.biz)
*和ハーブとは
*一般社団法人 和ハーブ協会https://wa-herb.com/waherb3/waherb3/
では、「和ハーブ」を「在来種(日本原産)、あるいは江戸時代以前より日本に広く自生している有用植物」と定義しています。
「人と自然をつなげる、伝える」ことがライフワーク。愛する自然を後世に残すため、多くの方に身近な自然の素晴らしさ、大切さを知って頂きたいという思いから、植物や生き物について五感を通してワクワクするワークショップを主に愛知、岐阜で開催。あいち健康の森薬草園にも勤務。
森林インストラクター、JAAアロマコーディネーター、和ハーブインストラクター
造園施工管理士、ビオトープ施工管理士、学芸員
Instagram:https://www.instagram.com/kinezumiya/