ジャーマンカモミール カモミール

心にも身体にも優しいハーブ「カモミール」


カモミールとは


カモミールは世界中で親しまれているハーブのひとつ。りんごのような甘い香りに癒される方も多いと思います。

ヨーロッパでは「マザーハーブ(母の薬草)」とも呼ばれ、イギリスの童話「ピーターラビット」の中では、興奮して寝付けないピーターに、お母さんがカミツレ草(カモミール)のお茶を飲ませるシーンが描かれています。カモミールはとても優しいハーブなので、お子さまから高齢の方まで幅広く活用できます。

カモミールはヨーロッパ原産ですが、今では世界中のいたるところで栽培されています。岐阜県大垣市もカモミールの産地として有名です。

花の香りがリンゴに似ていることからギリシャ語で「地上にあるリンゴ」という意味の「カミツレ」と名付けられました。

日本に入ってきたのは、江戸時代末期。当時、幕府がオランダより60種類ほどの薬草を取り寄せている記録が残っており、その中にカモミールも含まれていたようです。

日本で栽培されはじめたのは明治の初めごろで、明治19年に制定された「日本漢方薬局」には「カミルレ」として記載されています。

カモミールには様々な種類がありますが、メディカルハーブとして利用されるものは2種類。ジャーマンカモミールとローマンカモミールです。

ジャーマンカモミール

ジャーマンカモミール
キク科の1年草で、太陽に向かって上に伸びます。小さく可愛い花は見ているだけでも癒されますが、りんごのような甘い香りはリラックスな気分をもたらしてくれます。フレッシュ、ドライともに、ハーブティーとして、また天然の入浴剤としても活躍します。

ローマンカモミール

ローマンカモミール
キク科の多年草で、横に這うように育ちます。踏みつけにも強く、香りの芝と表現されることもあります。

ジャーマンと同じ白い花が咲きますが、花のサイズはジャーマンよりも少し大きめ。花の数はジャーマンよりも少なめです。ローマンカモミールは、花だけでなく葉や茎にも香りがあるため、全草を使用します。ハーブティーにすると苦みを感じるため、アロマテラピーで使用する方が多いようです。

カモミールの私たちにとっていいこと

カモミールは古くから薬として知られ、エジプトではマラリアの薬として使われていました。イギリスでは薬用として栽培され、ハーブティーにして服用し、発汗・解熱・健胃・強壮など、家庭薬として利用されていました。

日本では、明治3年に出された「和漢薬用植物」にカミツレ花として、「採暖・発汗・駆風薬とする、浴湯として多量使用される」と記載されており、薬用として使用されたことが残されています。

カモミールの主な作用は、心を穏やかにさせるとともに、チクチクしたお腹の調子や眠れない夜などによいとされています。また、手足の冷たさや女性特有のカラダの不調などにも用いられます。(参照:メディカルハーブ協会ハーバルセラピストコース・ハーブ各論)

カモミールはキク科の植物です。ブタクサなどキク科のアレルギーをお持ちの方はご注意ください。

カモミールの育て方

カモミール 育て方 ジャーマンカモミール ローマンカモミール
比較的育てやすく、種まきからでもチャレンジしやすいハーブです。種まきは、春か秋にしますが、秋まきの方がしっかりとした苗に育ちます。種はとても軽いので、まいた後は軽く土をかぶせます。

植つけ
地植えでもプランターでもどちらでも育てられます。
日当たりの良い場所を好みますが、暑さには弱いため、直射日光の当たらない場所を選ぶとよいでしょう。また、用土は、市販のハーブ用か水はけのよい培養土を選ぶとよいでしょう。

管理
土の表面が乾いてきたら水をたっぷりと与えます。プランターでの栽培は、乾燥しすぎない程度に水はけを良くすることが大切です。肥料は、与えすぎると香りがなくなるため、控えめにした方がよいそうです。元肥だけでも十分に育ちます。
開花は4月~6月ごろ。こまめに花を摘み取ると、花の開花期間が長くなり、たくさん楽しむことができます。
収穫は、午前中の時間帯が望ましいです。開花後、花びらが反り返る前に収穫しましょう。

アブラムシが付きやすいので、雨が続く場合や湿りやすい状態には要注意です。その際は、枝葉を適度に間引くなどして、風通しを良くするとよいでしょう。
また、チッソが多い肥料を与えるとアブラムシが付きやすくなりますので注意しましょう。

ローマンカモミールの夏越し、冬越し
梅雨から夏場にかけて蒸れて株元が痛みがちなので、梅雨前に刈り込んでおくとよいでしょう。
耐寒性があるため、特に冬越しの作業はありません。しかしながら、次の開花に向けて、冬の間に刈り込んでおく、大きくなった株は株分けする、鉢替えなどの備えがあるとよいでしょう。

カモミールの活用法

ハーブガーデン フレッシュハーブティー カモミールティー
ハーブティー

一番のおすすめは、ハーブティーです。開花の季節には、ぜひフレッシュカモミールティーを楽しみたいですね。

ジャーマンカモミールだけでも美味しいのですが、ジャーマンカモミールに少しのミント、セージを入れるブレンドで爽やかなハーブティーになります。
また、ドライハーブを使用する場合は、カモミールミルクティーにするのも美味しいです。

ジャーマンカモミールミルクティーの作り方

・ドライカモミール 3~4g程度(ティーバックの場合は2袋)
・お湯 100150ml
・牛乳(豆乳でも)300ml
・はちみつ(お好みで)
・シナモンパウダー(お好みで) 

1.沸騰させたお湯にドライカモミールを浸し、3分ほど待つ
2.1に牛乳(豆乳)を注ぎ、沸騰直前まで温める
3.火を止め、蓋をして2分ほど待つ
4.お好みで、はちみつを入れ、シナモンパウダーを添えて完成

お湯の量はお好みで。ミルク感を味わいたい時は、ミルクを多めにしてください。

カモミール風呂

カモミールは市販の浴剤にもよく使われている通り、お風呂に入れてもその効果をしっかり味わうことができます。香りによるリラックス効果に加え、発汗作用は高く、肌トラブルやカサカサしやすいお肌などには、適度な油分で肌に潤いを感じることでしょう。カモミール風呂の際は、湯上りのかけ湯はなしで、そのまま出てほしいですね。

チンキ剤(ティンクチャー)

カモミールを無臭蒸留アルコール液に浸けて作るチンキ剤は、様々に活用できます。チンキ剤は、ハーブティーでは抽出できない脂溶性成分と水溶性成分、どちらも抽出できるため、ハーブエキスを効率よく取り入れることができます。抽出したハーブエキスは、薄めて飲んだり、手作り化粧品の基剤として使用したり、お風呂に入れて浴剤としても使用できます。


カモミールチンキの作り方

・ジャーマンカモミール(ドライ)10g程度
・ウォッカ(もしくはホワイトリカー) 100ml程度
・煮沸消毒した瓶
・茶こし(もしくはガーゼ)

 1.煮沸消毒した瓶に、ドライカモミールを入れ、ウォッカ(ホワイトリカー)を注ぐ
2.蓋をしっかりと閉め、日付ラベルを貼っておく
3.1日1回、瓶を振って中身を混ぜながら2週間漬け込む
4.茶こし、またはガーゼなどを使ってハーブを濾し、保存容器に移す

※保存する場合は、冷暗所に置きます。保存期間は約1年。

チンキ数滴をカップ半分程度のお湯、もしくはハーブティーに垂らして飲用します。また、お風呂に数滴入れて使用したり、精製水やグリセリンにごく少量を混ぜて、化粧水としても使用できます。

カモミールは、甘い香りに癒され、様々なカラダにもいいことをもたらす魅力的なハーブ。ぜひ、皆さまの生活にも取り入れてみてください。

今回ご紹介した内容は、文献や事例に基づくものです。持病や深刻なお肌トラブル症状がある方は、主治医の指示のもと行ってください。

 

【参考】
LOVEGREEN  https://lovegreen.net/
よく効く薬草風呂 池田好子著
メディカルハーブ協会ハーバルセラピストテキスト

CHIHO.hoshiyama 
ハーバルセラピスト バスセラピスト chiho

岐阜各務原にある創業25年の風呂屋「恵みの湯」で人気の岐阜産”伊吹薬草湯”に自身の不調を支えられた経験より、日本古来から伝わる植物浴の素晴らしさを多くの人に実感してもらいたいという想いからHERB&BATHプロジェクトを始動。
入浴で身体を温める大切さを伝えるバスセラピストとして、植物の活用を広げるハーバルセラピストとして活動中。また、自社ハーブ農園にて農薬を使用せず様々なハーブを栽培しています。

温泉入浴指導員・
温泉ソムリエマスター     
JAMHA認定ハーバルセラピスト
JAMHA認定ハーブ&ライフコーディネーター
JAPHY認定 ハーブティーソムリエ

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