冬至のゆず湯で寒い冬を元気に乗り越えよう

冬至のゆず湯で寒い冬を元気に乗り越えよう

2021年の冬至は1222()です。

以前、
こどもの日と端午の節句。母に感謝し、菖蒲湯で邪気を祓おう湯癒草々 -お風呂とハーブのある暮らし-https://yuyu-sousou.com/blogs/column/20210430column_shoubuyu

にて、お風呂屋さん業界では、こどもの日の「菖蒲湯」と冬至の「ゆず湯」がお風呂の一大イベントである、という話をさせていただきましたが、今年もあっという間に年の瀬が近づき、ゆず湯の準備をする時季になりました。

「冬至にゆず湯に入ると1年中風邪をひかない」

とよくいわれていますが、その由来や言い伝え、ゆず湯の効果効能などについて、ご紹介したいと思います。

冬至とは
冬至の話 冬至とは 今年の冬至

冬至とは、日本がある北半球で、1年で最も昼の時間が短い日(太陽の位置が1年で最も低くなる日)です。そのため、翌日からだんだん日が長くなっていくということで、冬至は「太陽の偉大なエネルギーが復活する日」といわれ、「一陽来復(いちようらいふく)」とも言われます。

冬至 1年で一番 夜が長い 昼が短い

「一陽来復」の意味は、陰が極まり陽が復すること、つまり、冬が終わりを告げ、春が再び訪れるということです。太陽のエネルギーが復活する日ということから「太陽が生まれ変わる日」ととらえ、冬至を境に運気が上昇に転じる、ともいわれます。

そんな1年でも大切な日に、運気をより呼び寄せるために、さまざまな慣習やしきたりがあるのです。

「ん」のつく食べ物で縁起を担ぐ

冬至の食べ物といえば岐阜では「いとこ煮」という、かぼちゃと小豆を煮たものを食べる習慣がありますが、冬至には「ん」のつくものを食べると運を呼び込めるといわれています。「ん」のつくものを運盛りといって、縁起を担いでいたんですね。もちろん、栄養をつけて寒い冬を乗り切ろうという、先人たちの生きる知恵でもあります。

運盛りの食べ物に「ん」が2つ付くと運も倍増すると考えられ、それらを「冬至の七種(ななくさ)」と呼んだりします。

【冬至の七種】

・なんきん(南京) ※かぼちゃのこと

・れんこん(蓮根)

・にんじん(人参)

・ぎんなん(銀杏)

・きんかん(金柑)

・かんてん(寒天)

・うんどん(饂飩) ※うどんのこと

個人的に、日本のこうした言葉の「音」に注目したダジャレのような言い伝えや慣習が好きです。あらためて見ると笑ってしまうような由来でも、実は科学的に見ても理にかなっていたり。面白いですよね。

冬至の七種の中でも、かぼちゃは漢字で「南瓜」と書くことから、陰()から陽()に向かうという冬至にもっともふさわしい食べ物として重宝されました。かぼちゃにはビタミンAやカロチンが豊富なので、風邪予防にも効果的です。

かぼちゃの旬は夏じゃ無いの?と思われるかもしれませんが、かぼちゃは長期保存ができますので、これも冬に栄養をとるための先人たちの知恵なのです。

どうして冬至にゆず湯(柚子湯)に入るの?

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冬至のゆず湯といえば、日本でもっとも有名なお風呂のイベントのひとつですね。冬至にゆず湯に入ると1年風邪を引かないといわれています。 

ゆず(柚子)=「融通」がきく

冬至=「湯治」

こうした語呂合わせから冬至の日にゆず湯に入るといわれているのですが、もともとは運を呼び込む前の禊(みそぎ)だったという説や、冬が旬のゆずは香りも強く、「強い香りは邪気を払う」とされたため、という説もあります。また、ゆずは植えてから実るまでに長い年月がかかることから、長年の苦労が実りますように、という願いも込められているそうです。

このように言い伝えもさまざまですが、ゆず湯はハーブ湯としての効果効能も非常に優れています。

ゆず湯の効能

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ゆず湯(柚子湯)には血行を促進して冷え性を緩和したり、体を温めて風邪を予防したり、果皮に含まれるクエン酸やビタミンCによる美肌効果があると言われています。さらに、芳香によるリラックス効果も期待され、元気に冬を越すためにも大いに役立ちます。

ゆず湯(柚子湯)には血行を促進してカラダの冷えを緩和したり、体を温めることで風邪を予防したり、果皮に含まれるクエン酸やビタミンCでお肌も喜ぶでしょう。

「ゆず湯」というと果実をそのままお湯に浮かべる光景をイメージされると思いますが、ゆずの持つ様々な効果を効率よく得るためには、果皮を細かく刻んでさらしの袋に入れ、湯に浮かべるのがよいとされています。このゆず入りの袋で体をこすると、お肌がするする滑らかになることが実感できます。

また、ゆずの精油(エッセンシャルオイル)は、ゆず独特の爽やかで優しい香りがしますよね。香り成分は揮発性があるため、お湯に入れると湯気とともにさらに香りがたち、リラックス効果が期待できます。

お家でゆず湯・柚子風呂の入り方

お家時間 柚子風呂 ゆず風呂

僕の実家ではゆずを丸ごと10個くらい、みかんネットに入れてお風呂に浮かべていました。こどもの頃だったので興味津々で潰していましたね()

それでもネットがあるので種などが少しだけ漏れ出てくるだけでした。追い焚き機能のある風呂釜は、果肉や種で配管を傷めることもあるので、細かい目の洗濯ネット、不織布や布袋に入れるのがお掃除も楽でいいかもしれません。

薬効成分を求めるのであれば果皮を細かく刻んで入れるのが良いのですが、ゆず湯は各ご家庭でさまざまなやり方があります。

・丸ごとそのままお湯に浮かべる

・輪切りにしてお風呂へ

・布袋やネットなどに入れてお風呂へ

・皮を何カ所か削いで丸ごと入れる

・浅く切り込みを入れてから丸ごと入れる

・皮だけ入れる

・果汁だけ入れる

などなど、それぞれのお好みのやり方を探してみるのも楽しいかもしれません。見た目や香り、効能や掃除のしやすさなど、求めるものは人それぞれですからね。

お肌にやさしいゆず湯にするには?

さまざまなやり方をご紹介しましたが、いずれも肌に刺激がありますので、肌がデリケートな方やお子さまはお気をつけください。

少しでもお肌にやさしいゆず湯にするには、切ったゆずを熱湯にサッとくぐらせて、ガーゼなどの袋に入れてから湯船に入れる方がやさしくなるようです。

もしくは無理に湯船に入れず、浴槽の脇にゆずを置いて、香りや見た目を楽しむだけでも立派なゆず湯です。または、乾燥させたゆずの果皮を使用するのもお肌に刺激が少なく良いようです。

自分に合った楽しみ方で、冬至のゆず湯を楽しみたいですね。

さいごに

語呂合わせからはじまったとされる冬至のゆず湯ですが、その効果は本物です。今年の冬もしっかり寒いですが、元気に冬を越すためにも、1222日の冬至には、ゆず湯で心も体も温まってみてはいかがでしょうか。

 

みなさまが素敵なバスタイムを過ごされることを願っております。

 

◇告知◇

各務原 恵みの湯では冬至(1222)限定で「ゆず湯」を開催します。

今回は有名なゆずの産地である岐阜県関市上之保のゆずを使用します。ゆずの香りに包まれた露天風呂をぜひお楽しみください。

また、男女サウナにて「ゆず」の生ハーブロウリュウを実施します。フレッシュなゆずの香りに包まれる極上のサウナ体験をぜひ。

詳しくは店舗HPに掲載予定→https://www.meguminoyu.jp/

 

参考記事:
冬至とは|2021年はいつ? なぜ冬至にかぼちゃとゆず湯なの? | 2ページ目 | LOVEGREEN(ラブグリーン)
https://lovegreen.net/botanicallife/p67732/2/

冬至とは?2021年はいつ?ゆず湯の由来・かぼちゃを食べる意味 [暮らしの歳時記] All About
https://allabout.co.jp/gm/gc/220635/

2021年の冬至はいつ?なぜゆず湯に入るの?由来や意味を調べてみた! | 和樂web 日本文化の入り口マガジン
https://intojapanwaraku.com/culture/58678/

 

 

恵みの湯 支配人

筆者:並河征之
岐阜各務原の銭湯恵みの湯本部長。入浴検定取得、温泉入浴指導員、サウナ・スパ健康アドバイザー。お風呂とサウナの情報や、地元地域でハタラクこと、中小企業でハタラクことなどについて発信をしています。初心者ブロガー。小説が好きで意外と読書家です。
ブログ:https://namikawamotoyuki.com/
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