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秋バラを見に行こう

秋バラを見に行こう

バラと言えば、5月ごろ春のイメージが強いと思いますが、実は秋もバラを楽しめます。 秋のバラは香りが深く、花の色は比較的濃いものが目立ちます。春よりも花数は少ないため、景色を楽しむには少し物足りなく感じますが、一輪一輪の姿が強く美しいのが特徴です。 バラの花束 秋バラは、一輪がしっかりとしているので花束にも向いています。 加藤登紀子さんの「100万本のバラの花」という歌が有名ですが、みなさんはバラの花束の本数に意味があることをご存知でしょうか。一部、抜粋してご紹介します。 1本、一目ぼれ、あなたしかいない 2本、この世界は二人だけ 3本、愛しています(告白) 4本、死ぬまで気持ちは変わりません 5本、あなたに出会えたことに心からの喜び ・・・・・ 11本、最愛 21本、あなただけに尽くします 99本、永遠の愛 100本、100%の愛 101本、これ以上にないほど愛しています 108本、プロポーズ 999本、何度生まれ変わってもあなたを愛します これ以外の本数にも意味を持っているものがありますので、バラをプレゼントされる際には、一度確認をしてみると良いかもしれません。 岐阜県は「バラ」との関りが深い 花の種類、本数ともに東洋一、世界でも三本の指に入ると言われている岐阜県可児市にある「ぎふワールド・ローズガーデン」(旧花フェスタ記念公園)。こちらでは、ちょうど秋のローズウィークが開催されています。 西門を入るとすぐに見えてくるウェルカムガーデン。18品種、約5500株のバラがお出迎えしてくれます。また、同時に、大花壇では、コスモスも見ごろで、華やかな気分を味わえることでしょう。 今後は、オールドローズガーデンやローズテラスなどローズに関する施設が続々と誕生するとのことで、今からとても楽しみです。 北の大花壇には、50,000株のコスモスが植栽されています そして岐阜県神戸町は、日本有数の切り花の産地です。お隣に位置する岐阜県大野町は、バラ苗の生産が日本一です。この大野町には、国際的に著名な育種家の方もいらっしゃいます。どちらの町にも、入園無料のローズガーデンがあり、こちらも秋バラが見ごろです。 お子さま用の公園と遊具がありますので、お子さまと一緒に出かけるのもいいですね。 50年以上バラ苗を生産していらっしゃる河本バラ園さんの近くにあります。全てのバラに名前がついていますので、バラを育ててみたい方は見学に行くのもいいですね。 神戸町と大野町は、とても近いので、両方のバラ園を楽しむのもおすすめです。 岐阜県飛騨市にも、入園無料のローズガーデンがあります。近くには、食用バラの栽培施設もあります。 飛騨...

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バラと言えば、5月ごろ春のイメージが強いと思いますが、実は秋もバラを楽...

お風呂場で細菌が潜む、意外なモノ

お風呂場で細菌が潜む、意外なモノ

微生物の研究をしている(株)共生環境技術研究所の山田博子です。 少しずつ涼しくなって、お風呂に長く浸かりたい季節、ふとお風呂場の隅に目をやるとピンクぬめり!黒カビ!なんてことありますよね。 使わない時間は換気扇や浴室乾燥機で、ある程度乾いている(はず)。毎日お掃除しているはずなのに、いつの間にか増殖してる。 空気中にも雑菌がいるから仕方ない、と思っていらっしゃる方も多いかもしれません。今回は、ご自宅のお風呂場にあるかもしれない、意外な細菌のすみかをご紹介いたします。 固形石鹸に細菌が生息 20年ほど分析のお仕事をしていますが、時々変わった検査試料をお持ち込みいただくことがあります。(こっそり短めに宣伝させていただきますと(笑)、当社ではご相談内容に応じて試験方法を提案しています。大手の分析会社では公定法で決まった試験しか受けないことが多いので、お困りの方はお気軽にお問い合わせくださいませ。) 昨年、あるお客様から、固形石鹸の変色の原因を分析してほしい、とご依頼いただきました。確認すると、丸い変色がある・・・コロニー(微生物の集落)に見えなくもない。ということで分析に入る前に、まず石鹸と微生物に関連する文献を調査してみました。 そうすると30年以上前からここ10年以内にわたるまで、国内外の論文が出てきました。それらの論文によると、研究で調べた固形石鹸のうち、なんと最大96%の石鹸から細菌が検出されていました。 液体石鹸は最大でも8%程度でしたので、固形石鹸はかなり高確率です。欧米での調査結果だけでなく、2010年の論文で日本の保育施設でも石鹸から高確率で細菌が検出されていました。 つまり「通常の方法で使用している石鹸には細菌が生息している」と考えられます。 固形石鹸に生息しているのは、主にブドウ球菌 ここ1年余り、石鹸での手洗いが習慣になっていますが、液体せっけん普及前は、手洗いには固形石鹸が定番でした。 中身が容器に入っている液体せっけんとは異なり、固形石鹸は外気に触れていることが前提の製品です。では、固形石鹸に生息している細菌は、どこから来たのでしょうか? 論文には菌種を調べた結果も記載されています。主な菌種は、表皮ブドウ球菌・黄色ブドウ球菌を含むブドウ球菌(スタフィロコッカス属菌)でした。 私たちの皮膚には常在菌として、表皮ブドウ球菌などの細菌がいます。つまり固形石鹸に生息している細菌は、私たちの皮膚に由来する細菌と考えて良さそうです。お風呂場でせっけんカスが残っていると、細菌がそれを餌にして増殖しますので、石鹸本体にも生息していて当然かもしれません。 ブドウ球菌の一種である黄色ブドウ球菌は、顕微鏡で見ると写真・1のように丸い粒状に見えます。この細菌の増殖pHは4.0~10.0で、増殖温度帯は5~47.8℃です。水分活性※注は0.87以上ですので、乾燥していれば増殖できません。 固形石鹸は脂肪酸をアルカリと反応させて作られるもので、pH9.0~11.0程度のアルカリ性です。つまり、ブドウ球菌は石鹸が乾燥していなければ少しずつ増殖することができます。 論文では、固形石鹸の拭い液1mlあたりの菌数は最大約630個でしたので、固形石鹸上で増殖したと考えられます。 固形石鹸を清潔に保つには 石鹸の表面は細菌がモサモサ増える場所ではありませんが、何とか生息・増殖できる細菌はいるんです。たくましいですね・・・。 ということで対策としては、固形石鹸は使用後には自然乾燥できるよう、水切りができるソープディッシュに置きましょう。もちろんソープディッシュの受け皿部分の水分もできるだけ取った方が良いです。水に浸かっている状態だと、細菌が増殖しやすくなります。 固形石鹸は、毎日使う(表面を洗浄し、乾燥する)ことで、清潔を保っていただけたらと思います。   【参考文献】 McBride M.E. : Microbial Flora of...

お風呂場で細菌が潜む、意外なモノ

微生物の研究をしている(株)共生環境技術研究所の山田博子です。 少しず...

まちといる人 自分にも地球にもストレスのない暮らし

まちといる人 自分にも地球にもストレスのない暮らし

秋風が冷たく感じられる季節になり、過ごしやすさや心地よさを感じられるようになってきました。 気温が低下していくと、なぜかもの悲しくなったりどうしても調子が上がらない日が出たり…気力の低下と共に、知らず知らずのうちにふえているのがストレスです。 根本的な解決方法があるならほしい。どうすればストレス少なく生きられるのだろうと、涼しくなってくると苦しくなってくるのは私だけでしょうか… ストレスは生活の中で生まれてくるものですが、解決策として挙げられるものは「睡眠」「お風呂」「一人の時間」など日常をちょっとアレンジするものが中心です。 しかし、根本になる原因を取り除かない事には、その場凌ぎの解消法にしかならないず、ストレスの緩和、解消の意味を見出せない気持ちもあります。 そんなことを漠然と考える日々の中、一人の魅力的な女性に出会いました。しなやかで穏やか、常に身体のどこからもストレスを感じない自然体でありながらはっきりとした芯を感じる人、妙子セニガリエズィ(以下タエさん)さんのご紹介です。    前回私の書かせていただいたコラム「まちといる人《未来、人間、自然=デザイン》ライフスタイルデザイナー アレさんに聞く」ではライフスタイルデザイナーのアレさんに、日々の生活をランクアップさせるデザインの考え方についてお聞きしました。 https://yuyu-sousou.com/blogs/gifu-kakamigahara/20210716_lifedesign タエさんはアレさんの奥様で、岐阜県各務原市で自然に囲まれたおうちで生活しています。 タエさんとアレさんの出会いはオーストラリア。10年ほど前にそれぞれワーキングホリデーで同じホステルに滞在していたのがきっかけです。その後行動を共にし、生活するうちに、アレさんは民族文化や工芸品や職人技術に心を惹かれて、タエさんはそれまでもご自身がお仕事として行っていたマッサージの新しい技術を深めて行きました。 技術や知識として新しいものを吸収していく一方で、多国籍の人のあつまるホステルや、ホームステイ先での生活で、タエさんはふと違和感を覚えたそうです。 大きなきっかけはホームステイ先のシャワールーム。いつも通りシャワーを浴びて髪や体を洗って流す、日本では当然の習慣、なんならお湯も張りたいな、そんなお風呂習慣を行うと、ファミリーから「日本人は綺麗好きでお風呂が長い」という指摘が出たそうです。聞けば、そのエリアは雨が少なくタンクに貯まったお水がなくなったら終了。お風呂は最小限で、よっぽど暑くて汗をかかないと髪も毎日は洗わないそうです。 「えっ?シャワーだけなのに?」と思うと同時にタエさんが気づいたのは、いかに自分がそもそもの習慣に疑問を持たずにいたかということです。なんとなくいつもしてるから、と考えたり選択した自覚もなく、日々生活していることにちょっとした恐怖心に近いものも感じたそうです。 小さなきっかけですが、タエさんにはあらゆることに通じる大きな出来事でした。それ以来、日々のあらゆる選択を意識するようになったそうです。 朝起きて、身支度をし、食事を取り、仕事をし、買い物をして、お風呂に入り、眠る。 何気なくすぎていく日常の中に、どれほど多くの【選択】がひそんでいて、自分達はそれを【習慣】として流してしまっているかに気付く。そして、日常の中でストレスや不満が生まれてくるのは、この習慣化した選択の影響があり、一つ一つを見直すことで生活をもっといいものに変化させていけるのではないかと思ったそうです。 それから、タエさんは生活の中で【習慣】になっていることに直面すると「これは”今”の自分に必要か」と自分に問いかけるようになりました。 その結果、身の回りから必要ないものが減り、ゴミが減り、どんどん身軽になって、ストレス自体が消えていく感覚を得ていきました。 さらには、これまで以上に環境や気候にも目を向け流ようになり、自分にとっての心地良い暮らしのための選択が、地球環境にも良い影響を与えていけるのではと感じ始めました。 住む場所が点々と変わる生活がおわり、アレさんとともに日本に帰国し、家族となって一つのところに暮らすようになり、これまで以上に「長く物を使うこと」「ゴミや無駄なものを少なく生活すること」が重要になってきました。 タエさん達には新しい【日常の習慣】になったものの中で、私からしたら驚きで魅力的な生活のテクニックを紹介します。 まずは【蜜蝋ラップ】。古いハンカチや手ぬぐいに蜜蝋を塗ったものです。野菜や食品に触れても安心な素材で、優しく鮮度を保ってくれます。 使用後は水で洗い冷蔵庫で保管すると半年〜1年使えて、プラスチックゴミの現象に大きく貢献してくれます。 なんとなく知っていたけれど実際見せてもらうとまず可愛い!カラフルでくったりした質感が見るだけでうれしくなります。 ラップとしてお皿や野菜を包むだけでなく、公園などにいくときに持っていくと、折りたたんでお皿代わりに、しっかり漏れがないようにするとコップ代わりにもなるそうです。 「そもそもお気に入りだった古いハンカチやハギレを使用すると、大切なものを手放す悲しみがないし、お気に入りがいつまでも手元にあるのが嬉しくなる」とタエさんは言います。 次に広大なお庭に設置された【コンポスト】。タエさんの手作りで家族には「ヒッポくん」と呼ばれてペットのように可愛がられています。料理の際に出る生ゴミをヒッポくんに入れてこもった熱と微生物の働きで肥やしへと変わり、畑の土の栄養になって土に却って行きます。 タエさんと食事をした際に、料理をするところを見せていただくと、生ゴミがほとんどでないことに驚きます。過食部は無駄なく使い、わずかに出るゴミは土に返す。...

まちといる人 自分にも地球にもストレスのない暮らし

秋風が冷たく感じられる季節になり、過ごしやすさや心地よさを感じられるよ...

目の疲れにぴったり!和ハーブ香るアイピロー

目の疲れにぴったり!和ハーブ香るアイピロー

みなさん、目はお疲れではありませんか? 気づけばスマホを見ていたり、パソコンで調べもの、おうち時間が増えて動画ばかり見てしまったり・・・、と仕事以外でも目を酷使してしまっている方も多いのではないでしょうか。 かくいう私も目の使い過ぎで目がシバシバしたり、肩や首がこったり、目の上が重くなってくることも・・・。そんな時に大活躍なのが、アイピローです。 アイピローとは? アイピローとは直訳すると、“目の枕”ですが、目の上にのせて、適度な重みと温めたり冷やしたりすることで、目をリラックスさせるものが一般的に“アイピロー”と呼ばれています。また安眠を目的とするものはアイマスクと呼びわけているようです。 アイピローにおすすめの和ハーブ ・ヨモギ(蓬):キク科(キク科アレルギーの方は注意!) 浸かってよし、塗ってよし、嗅いでよし、燃やしてよしの万能和ハーブ。血行、新陳代謝の促進や、抗菌の作用もあると言われ、活用用途は色々。アイピローに入れれば、目のヨモギ蒸しになります。   ・ゲットウ(月桃):ショウガ科 スーッとした香りの中に甘さのある香り。沖縄ではお餅を包んだり、民芸品を作ったりと古くから活用されています。緊張した筋肉を緩める作用もあると言われ、今大注目の和ハーブ。   ・クロモジ(黒文字):クスノキ科 清涼感のある香りは心を落ち着かせてくれます。お茶にしても、入浴剤にしてもいい香りで大人気。心にも身体もリラックスさせてくれます。   ・カキドオシ(垣通):シソ科 ハーブらしい爽やかな香りで、食べても美味しく、昔から健康茶として飲まれてきた和ハーブ。入浴剤として使うと、体や心の疲れを癒してくれるそうです。 アイピローは、色々売られていますが、お家にあるものや100円ショップで購入できるもので、簡単に作ることができます。今回は和ハーブやハーブの香りを楽しめる、アイピローをご紹介したいと思います。   アイピローの作り方 【アイピローの材料】 ・内袋用のお茶パック(小)2枚 (自分で小さい布袋で縫ってもよい)・玄米、ケツメイシ(エビスグサの種=ハブ茶の原料)、アズキなど 100~150g・自分の好きな香りのハーブ 適量・ドライ和ハーブ:ヨモギ、クロモジ、月桃、カキドオシなどがおすすめ。・ドライハーブ:ラベンダーやカモミール・ジャーマンなど・ハンカチタオル 1枚 20㎝×20㎝ (新品でも使っているものでもOK) ・スナップボタン 1~2個 ・裁縫道具(必要であればミシン) ケツメイシ(エビスグサの種) (左上)ゲットウ(右上)ラベンダー(左下)カモミール(右下)ヨモギ   アイピローの作り方 1.ハンカチタオルを表面が見えるように、半分に折る。2.短い一辺を残して、開いている2辺をチクチク縫う。 3.縫わなかった、開いている辺にスナップをつける。...

目の疲れにぴったり!和ハーブ香るアイピロー

みなさん、目はお疲れではありませんか? 気づけばスマホを見ていたり、パ...

伊吹山の麓だからできた無農薬の在来茶 傳六茶園 森さんに会いに行く

伊吹山の麓だからできた無農薬の在来茶 傳六茶園 森さんに会いに行く

「天空の古来茶」(※1)の煎茶を飲んだとき、その喉越しに驚きました。 きれいな若草色をしたお茶は、緑茶の苦味がしっかり感じられるのにお水のようにさらさらと喉を通ります。 鼻から抜ける香りはどこか懐かしくて、こんなに後味がスッキリとしたお茶は今までに飲んだことがありませんでした。 どんな人がこのお茶を作っているのだろう?春日地区ってどんなところだろうと気になったので、茶農家の「傳六茶園」の森さんに会いに、伊吹山の麓まで行ってきました。 傳六茶園さんは岐阜県揖斐郡揖斐川町の春日地区に位置する「春日の小さな茶農家」さんです。 (※1)伊吹山の麓、揖斐郡揖斐川町の春日地区で栽培されている無農薬栽培された在来品種名。平成22年からはブランド名を「天空の古来茶」とし、茶生産・販売。   小雨の降る中の訪問にも関わらず、代表の森さんが快くお出迎えをしてくださいました。 ご挨拶もそこそこに、同行した息子たちが退屈しないようにと周辺や敷地内をどんどん案内してくれる森さん。「ここにサワガニがいるんだよ」という、興味をそそるパワーワードのおかげで、緊張気味の子どもたちの顔があっという間に笑顔になりました。 お部屋に案内いただくと、さっそく2種類の「天空の古来茶」を淹れてもらいました。 「うん、おいしい。そうそう、この口当たり」 「煎茶」はストレートに緑茶の苦味を感じることができますが、喉を通ると何も引っかかることなくすーっと体に染み渡ります。 「一番摘みほうじ茶」は澄んだ飴色のほんのりとした甘み、優しい口当たり、豊かな香りが鼻に抜け、どこか懐かしさを覚える味。  一口いただくごとに呼吸が整い、肩の力が自然と抜けていきます。 今回は、特別にお茶と一緒にいろいろな茶器ともにお茶菓子までいただきました。その器の種類の多さや気遣いに、日頃からお茶の時間を大切にされているのかと伺えば、「そんなことないよ」と森さんは言います。美味しいお菓子を頂いたときは器やお皿にこだわって落ち着いた時間を過ごしたいけれど、普段はゴクゴクと飲んで喉を潤しているそう。 「ウチのお茶(天空の古来茶)を飲む人には茶葉の量やお湯の温度を気にするよりも、その人が美味しいと思う淹れ方で飲んでもらえればそれで良い。そう飲んでもらえるのが嬉しい」と。 その気取らない言葉に、失礼ながらも私となんら変わらない飲み方をするのだなと思いました。 日本茶は、今から1200年以上も前に最澄が唐より持ち帰ったものが始まりと言われています。現在、日本で流通しているお茶のほとんどが、機械による摘み取りや加工がしやすい「やぶきた茶」というものです。 しかし、春日の地域一帯では山深い地形が災いし、1200年以上前に唐から伝来したままの在来茶を生産し守り続けています。摘み取り、製茶加工されたお茶は、農薬や肥料を使用していないために余計なものが一切混ざらず、お茶本来の味が抽出されます。おばあちゃんのお家を思い出すような、昔ながらの豊かな味わいです。 では、なぜ春日では在来茶の無農薬栽培を700年以上もの長い間守り続けて来られたのでしょう。農薬を使用しないことがこだわりなのかと聞けば、使用しないのではなくて、必要がないそうです。 山間部に位置する春日は冷涼で朝霧が発生しやすく日照時間も限られています。そこで育ったお茶の新芽は、柔らかく、瑞々しく、明るい黄緑色をしています。 平地なら暖かくなるにつれて虫の被害に悩まされてしまうので農薬を使わざるを得ませんが、ここ春日は標高が高いため刈り入れの時期に虫が付きにくいのだそう。 また、春日の人々は昔から家庭で飲むためにお茶を栽培してきたと言います。 他所に売るでもなく、赤ちゃんからお年寄りまで家族みんなに美味しいお茶を飲んでもらいたい。害虫被害がないから農薬も必要ない。 農薬の入ったお茶を家族に飲ませたくない。森さんの答えは、とてもシンプルでした。 日当たりや雪解け水など、人間が手を加えることができない春日の自然が生み出したお茶。 手間暇はかけるが、余計なことはしない。 ありのままのお茶を守る、その心がこだわりのようです。 決して敷居の高い特別なお茶をつくりたいわけではありません。 代々、守られてきた生産量の少ない無農薬の在来茶を、春日のお茶農家の生活を守るためにブランド化したのが「天空の古来茶」です。...

伊吹山の麓だからできた無農薬の在来茶 傳六茶園 森さんに会いに行く

「天空の古来茶」(※1)の煎茶を飲んだとき、その喉越しに驚きました。 ...

お料理にハーブのアクセントを。美味しく元気に夏を乗り越えよう!

お料理にハーブのアクセントを。美味しく元気に夏を乗り越えよう!

こちらのコラムでは、自分らしくナチュラルに暮らすためのポイントを、各務原の街の魅力と共にお伝えしています。 ハーブが生き生きとする夏。 自宅の庭で育てていたり、畑のある実家やご近所さんから頂いたり、この時期は夏野菜やハーブが手に入りやすいですよね。 いつもの夏野菜もハーブの力で風味良く、ちょっとおしゃれに。 お料理の専門家ではない私でも、ちょっとの工夫で楽しめる「おうちごはん」を紹介します。 まずは庭でたっぷり採れた大葉です。 フレッシュな状態であれば、いつものお料理に刻んでかけるだけでとっても風味が良くなり爽やかに。 揚げたナスをめんつゆにつけて冷やして味を染み込ませた「ナスの揚げ浸し」にかけたり、ズッキーニを薄切りにして梅ダレを加えた和え物にかけたり……。 もちろん、素麵などの薬味にもいいですよね。   水気をしっかり取ってから千切りにして冷凍しておくと、長い間楽しめます。凍ったまま炒め物に入れたり、汁物に入れてもいいですね。 大葉がたくさんあったので、大葉のジェノベーゼソースを作ってみました。 水気を拭いた大葉、炒ったくるみ、ニンニク、粉チーズ、塩、オリーブオイルをフードプロセッサーでペーストにするだけ。 実はとても簡単なのでたくさんの大葉が手に入ったらぜひやってみてください。 ジップ式の袋に薄く伸ばして入れて冷凍すれば、必要な分だけ割って解凍して使えます。 バジルのジェノベーゼと同様に、茹でたジャガイモやパスタと絡めて食べたり、茹でたタコやトマトにかけてカルパッチョにしたりなど、色々使えますよ。 今回は軽く湯がいたオクラとトマトをトッピングしてみました。     次はバジルです。バジルはやっぱりトマトとの相性が抜群ですよね。 ミニトマトやスライストマトにバジルをたっぷり盛って、塩、粒胡椒、酢、オリーブオイルをかけるだけで夏らしいサラダが完成です。 もしたくさんあれば、大葉と同じくジェノベーゼソースにするのもおすすめです。   独特な香りがクセになる、セロリもこの季節のお料理のポイントになるハーブですね。 葉の部分はベーコンやお肉と炒めたり、スープに入れたり、軽く茹でてお浸しにしても美味しいです。   茎の部分は短くカットしてピクルスに。 白ワイン、水、酢、砂糖、塩、ホールペッパー、ローリエ、鷹の爪をひと煮立ちさせたピクルス液を、煮沸した容器に入れたセロリにひたひたに入れて冷蔵庫へ。 シャキシャキさっぱりとしたセロリは、カレーやグリルチキンなどの付け合わせにしてもいいですね。 夏野菜のワンプレートにするのはいかがでしょう。...

お料理にハーブのアクセントを。美味しく元気に夏を乗り越えよう!

こちらのコラムでは、自分らしくナチュラルに暮らすためのポイントを、各務...